金融ビジネス概論 Introduction Of Financial Business By Nishimura Yoshimasa

講義概要  

この授業においては、
1:急速に自由化・グローバル化された金融業務の世界において、金融機関の経営を企画していく上で不可欠な基礎的・実践的知識を習得するとともに、
2:内外における金融システム改革の経緯・動向を研究し、それを金融業務に迅速・的確に取り入れていくことを目的としている。今や金融に関する知識は金融業以外の業務に従事するものにとっても不可欠となっている。この授業ではM&A、証券化など、すべてのビジネスマンにとって必要な金融に関する話題について知識・情報を体系的に把握することを目指す。

 授業の内容は、金融理論は基礎に置きつつも、あくまでも現実に生じてきた現象、現実に講じられてきた施策、その結果としての現状と問題点の検討を中心とする。

シラバス
(授業計画)
1 金融の環境変化と金融ビジネス
2 日本の金融システムと金融制度改革
3 諸外国の金融制度と金融改革
4 金融企業の形態
5 銀行業務の変革
6 信託、保険、ファンド
7 証券・資本市場
8 金融越境バトル
9 資産運用ビジネス
10 金融の証券化
11 企業・産業再生ビジネス
12 リスク管理と経営の安定性
13 不良債権処理と金融システムの安定性
14 金融の再編成と国際競争力
15 総括的討議

教科書  
最新資料に基づく西村作成教材(A4約230ページ)を数回に分けてパブリックフォルダに掲載する。各人が事前にプリントアウトして、予習したうえ講義の際に持参する。
 なお、金融に関する基礎知識が乏しいと思う人は、講義が始まる前に次のいずれかを通読して金融全般を大まかに理解しておくこと。

 日本経済新聞社編「ベーシック金融入門」 2006 日経文庫

目次
1 世界を揺るがした金融危機
2 お金と経済の動き
3 金融の担い手たち
4 金融市場の働き
5 金融をつかさどる当局
6 金融と世界秩序
7 金融の未来

 中北徹     「はじめて学ぶ金融論」 2004 ちくま新書

「はじめて学ぶ金融論」中北徹 2004 ちくま新書
Beginning Monetary Economics By Nakakita Toru

本の内容

「金融」と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?〈危ない銀行〉、〈株は危険〉、〈不良債権〉でしょうか。金融は目に見えないインサイダーの世界。わからないのも無理はありません。そこで本書は、金融とは何か、金融の奥深い世界を理解するために必要な知識を徹底的にわかりやすく記述することに努めました。本書を読めば、金融をつらぬく普遍的なメカニズムを理解することができます。学生、サラリーマンに必携の書。情報の非対称性、テイラー・ルール、税効果会計、RTGSなど最新のトピックも収載。
目次

第1章 おカネとは何か
第2章 金融仲介のメカニズム
第3章 リスクと情報生産
第4章 信用創造のメカニズム
第5章 貨幣需要と金融政策
第6章 企業金融と資金調達
第7章 不良債権を考える
第8章 新しい金融行政
著者情報

中北 徹(ナカキタ トオル)
1951年生まれ。一橋大学経済学部およびケンブリッジ大学の両大学院修了。現在、東洋大学教授・大学院経済学研究科長。日本銀行国際局アドバイザーのほか、NGO金融イノベーション会議の理事としても活動。金融論、国際経済学、産業組織論が専攻。主な著書に『世界標準の形成と戦略』(日本国際問題研究所、日本規格協会標準化文献賞受賞)など多数

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「はじめて学ぶ金融論」 (単行本) 石橋 春男, 高木 聖, 関谷 喜三郎

参考文献  
各回の授業に関する参考文献が配布資料中に示されている。
成績評価方法 中間段階における3回の簡単な学力考査  50%
最終段階におけるレポート        50%
レポートテーマの例
授業中の積極的な貢献は評価の上で配慮される。

金融ビジネス概論レポート

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