Value Creating Accounting By Amano

価値を創造する会計 (PHPビジネス新書)
(2008/05/17)
天野 敦之

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【概要】
著者は会計士。当書は会計の入門書であると同時に、著者が提唱する宇宙とつながる世界観の入門書でもある。

【学び】
○会計的思考法とは
・企業活動における意思決定において、企業の財政状況と損益にどのような影響を与えるかをイメージし、企業活動を大局的に捉えること。そして、企業の本質である価値創造プロセスを会計と非会計の両面から理解すること。会計というと敬遠してしまう人が多いが、コミュニケーションと意思決定の手段として捉え、企業活動の本質である価値創造プロセスを理解するものであるということがわかれば、会計が面白くなる。
・会計では、価値創造プロセスの中でどれだけの価値が生み出されたのかはわからない。わかるのは生み出された価値が付加された商品、サービスにいくらの利益がついたか。それが本源的価値か奪った価値かはわからない。それが会計の限界である。

○会計の基礎知識
・コミュニケーションのための会計を財務会計、意思決定のための会計を管理会計という。
・資産を購入する事は、その資産の購入額よりも多くの利益を得られるからである、という前提がある。つまり、備品の金額は、その備品から生み出される現金の増加額の下限を示している。
・企業の実態とお金の動きは連動しない。会計は企業の実態に合わせている。そのため、黒字倒産が起こる
・費用収益対応の法則・・・減価償却

○本源的価値創造
・情報通信革命とグローバル化によって、作業の代替や情報自体に価値がなくなり、企業はお客様を幸せにし世の中を良くするという本源的価値を生み出さなければ成功しない時代になった。しかし、そこに時間を集中している企業があまりにも少ない。
・本源的価値を生み出すには、誰もやったことがないビジネスを探すよりも、自分がとことん惚れ込んだ分野を誰もやったことがないくらいに追及していく。また、本源的価値を生み出すのも、それを認めて対価を払ってくれるのも結局は人である。したがって、人の動きを理解することはビジネスパーソンにとって最も重要である。
・本源的価値を生み出すことによって得た利益と、他者から奪って得た利益の違いをしっかりと認識しておく必要がある。そして奪った利益による損失は、最終的には自分に返ってくる。本来、本源的な価値を創造することを考えることが先であり、ビジネスモデル化は後。その順番が変わると奪った価値に手を出してしまう。

○その他
・会計と宇宙の共通法則は、因果の法則、陰陽の法則、調和の法則
・物事は、認識しなければ、それはその人にとってないのと同じである
・心のあり方がしっかりしていない状態で知識を学んでも、それらは上滑りとなってしまう。知識を使いこなす自分のころのあり方をしっかりと鍛えることがまずは重要である

【所管】
会計の入門書としても、「価値」というものを見直す書としても非常に優れている。
会計に限らず、知識はあくまで知識でしかないのに、それにおぼれている人があまりにも多く感じる。自分の心のあり方をしっかり持って、価値を創造するために知識を「使いこなす」事ができているかどうか。知識におぼれてはならない。また、自分は本源的価値を創造できているか。常に自問したい。

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